2014年01月19日
九龍 フィールドコンセプト
こんばんわん! 犬はあまり好きではないけどとりあえず吠えてみた技術員です。
さてさて、今日はお客様からよく質問される、「なぜ九龍っていう名前なんですか?」 についてひもといてみたいと思いまうす。
昨年のちょうど3月頃に、この橋本の倉庫にフィールドを作ることが決まりました。
ガランとした倉庫内の広さと、今のショップ兼スタッフルームである既設の事務所、もともとセンサー付のトイレを活かし、30~40名収容できるフィールド作りをするとなると、セーフティもそこそこスペースを確保しなければならないということもわかってきて、ゲームエリアがだいぶ絞りこまれてきます。
寸法でいうとだいたい奥行き最大25m 横幅最大19m 台形に近い形で天井高は最大9m
この面積を最大限活用できる形を求めると必然的に中心部分を3階建にした立体構造。
消防法の関係で個室や通路の天井を完全にふさぐと面倒くさいので、天井は貼らないで要所要所で空間をつくる。
誘導灯の視認のために中央に建物をつくり外周を広く通路部分として確保した方が良い。
入口のスタートエリアと対角線上に奥のスタートエリアを設けるとなると奥へのアクセスが可能なセーフティー通路が必要。
店舗運営するための倉庫は、後々のことを考えて広めに確保。
一番重要なゲーム要素の部分は、どこからでも回り込める、膠着しないフィールド。
隙間だらけでどこから撃たれるかわからない緊張感と、照明のコントロールで雰囲気がシチュエーション毎に変化する。
これが最初の段階での設計要求、CADでおおまかに寸法のあたりをつけると必然的にある程度今の形に絞り込まれてきたわけです。
ヒデさんとも相談してここに通路をつくるとあそこが狙えるんじゃね? とか深夜のファミレス会議を何度か繰り返して
おおむね設計図が完成。
さて、これを単管とコンパネで作ってゆくのだけれど、照明も活かして雰囲気もつくれるような「良いコンセプト」がなかなか見つからない。
ちょうどそのころ、スターティングメンバーの店長、トモヤ、龍娘と僕の四人は、店舗販売のスキーム作成の為、海外エアガンメーカーと香港のフィールド視察のため、台湾~香港に6日間行程で出張に行きました。
BB弾メーカーから始まり、ICS SRC G&G LONEX 台湾のビクトリーショー的な、ウーハーショーをまわり香港はWE
ARESS G&P 香港のフィールドなどをまわり、夜は毎日深夜の一時過ぎまでフィールド計画であーでもないこーでもないと打ち合わせ。
海外メーカーとの交渉や、仕入れに対するこちらのリクエストなどは九龍娘が翻訳してかなり話がすんなりと通りました。
なにせ、体力のない小企業ですから、いきなり大きな取引はできないわけでして。。。
彼女が中国語で大きな夢を語ってくれたおかげで、直接取引のルートが開拓されたわけです。
かなり濃密に稼働して迎えた最終日、香港は九龍にある中級ホテルで朝を迎え、トモヤと一緒に朝の散歩へ出かけた時のこと。
ホテルの近辺は夜はちょっと何が起こるか不安な感じの街並みですが、朝にもなれば開けた市街でビジネスの稼働が聞こえてきます。
近くのコンビニで王老吉(ワンラオジー:甘い味のウーロン茶?的飲料)を買い、煙草を吸いながら街中を二人で散歩。
団地に隣接したショッピングセンターのような雑貨売り場を通り、朝ごはんでにぎわう屋台風の飲食店を過ぎ、
15分ほども歩いた頃でしょうか、近い将来建て壊しの決まった旧市街に出ました。
白いテント地の布に赤のペンキで「取り壊し反対!ここは歴史ある街だ!」(もちろん中国語なのでよくわかりませんが、
わかる簡体字の雰囲気で、、、)とかって書かれた横断幕が張られ、コンパネを打ち付けられた古い家にもペンキでデカデカと反対運動の
文字が書かれてました。

細い道路には鉄パイプをワイヤーでくくってテント状にし、布をかけただけの床屋がお客さんの散発をしています。

足を踏み入れると竹の棒を壁につっ立てて天井を作った今にも崩れそうな市場があり、そこでは海賊版のCDや雑貨、干物、野菜などを売ってました。

崩れたレンガ塀に打ち付けられた鉄柵の向こうには取り壊された建物の基礎部分だけが荒涼と残され、

その隙間の人が一人通れるだけの通路を
奥に進むと霊廟のような岩屋に祭られた祭壇がありました。


狭い壁にも所々に中国語で書かれた落書きがあり、剥がれたポスターがあり、そこで生活する人々の往来がありました。

あぁ!これだっ! 新しく作るフィールドのコンセプトは中国だ! とその時に肌に感じて思いつきました。
アメリカ文化の日本ではカッコよく英語であれこれ書いたり、名称の頭文字をとる風潮が根底にあります。
これはサバゲーに限らず、飲食でもサービスでも 建築 設計、至る所で横文字を目にします(うちの母体の会社もLightStandですが、、、)
ふと思いついて軽く調べてみて、サバゲーフィールドで中国コンセプト、、、無いな! よしコレダ!って感じでコンセプトが決定。
中国ならどこが有名か、サバゲーのフィールドとしてふさわしいかを検討すると、混沌の魔都として今は取り壊された九龍城が浮かびあがって
きたのです。
九龍城塞については実は四人ともあまり知識がなくて建て込みが始まるころにようやくあれこれ調べて知ったような世代なのですが、
知れば知るほどなんかカッコいい。
フィールドの立体的構造にも無理やりこじつけられる感じがあるし。。。みたいな。
あえてフィールド名を九龍城としなかったのは、すでに川崎にあるウェアハウスの電脳九龍城が完成度高すぎたから。。。
そして九龍城を名乗るにはやはり規模が小さいことと、本当の九龍城のような通路の狭さではフィールドとしては使いずらいため、
設計のとおりの最低限の通路の広さなどを確保したため、本物を知ってる人が いや、これじゃ九龍城じゃないし、、、とか言われないため(-ω-)
あくまで、九龍城をモチーフにしたフィールドであろうと考えたわけであります。
それから一番建て込みで効率が良くなったことが一つ。
中国の建築物はけっこうざっくりしてるんです。
コンセプトを九龍にすることで、本来ちゃんとしなきゃいけない日本的な建築 例えば配線が隠ぺいされてないといけない とか壁の水平がきちんと取れてる、とか
そんなん、無視無視~! むしろ電線むき出しが味になるし、雑な感じがテイスト!なわけですよ。
ちょっと壊れたらなおせばいいじゃん!的な、ダルイ感じも僕はけっこう好きな方で、これによってフィールドの建て込みも
なんかだいぶ気楽になったんですよねー。
本当はまだまだ雰囲気を出すためにあれこれしたいことは山積みですが、それは追々 乞うご期待って感じで!!

さてさて、今日はお客様からよく質問される、「なぜ九龍っていう名前なんですか?」 についてひもといてみたいと思いまうす。
昨年のちょうど3月頃に、この橋本の倉庫にフィールドを作ることが決まりました。
ガランとした倉庫内の広さと、今のショップ兼スタッフルームである既設の事務所、もともとセンサー付のトイレを活かし、30~40名収容できるフィールド作りをするとなると、セーフティもそこそこスペースを確保しなければならないということもわかってきて、ゲームエリアがだいぶ絞りこまれてきます。
寸法でいうとだいたい奥行き最大25m 横幅最大19m 台形に近い形で天井高は最大9m
この面積を最大限活用できる形を求めると必然的に中心部分を3階建にした立体構造。
消防法の関係で個室や通路の天井を完全にふさぐと面倒くさいので、天井は貼らないで要所要所で空間をつくる。
誘導灯の視認のために中央に建物をつくり外周を広く通路部分として確保した方が良い。
入口のスタートエリアと対角線上に奥のスタートエリアを設けるとなると奥へのアクセスが可能なセーフティー通路が必要。
店舗運営するための倉庫は、後々のことを考えて広めに確保。
一番重要なゲーム要素の部分は、どこからでも回り込める、膠着しないフィールド。
隙間だらけでどこから撃たれるかわからない緊張感と、照明のコントロールで雰囲気がシチュエーション毎に変化する。
これが最初の段階での設計要求、CADでおおまかに寸法のあたりをつけると必然的にある程度今の形に絞り込まれてきたわけです。
ヒデさんとも相談してここに通路をつくるとあそこが狙えるんじゃね? とか深夜のファミレス会議を何度か繰り返して
おおむね設計図が完成。
さて、これを単管とコンパネで作ってゆくのだけれど、照明も活かして雰囲気もつくれるような「良いコンセプト」がなかなか見つからない。
ちょうどそのころ、スターティングメンバーの店長、トモヤ、龍娘と僕の四人は、店舗販売のスキーム作成の為、海外エアガンメーカーと香港のフィールド視察のため、台湾~香港に6日間行程で出張に行きました。
BB弾メーカーから始まり、ICS SRC G&G LONEX 台湾のビクトリーショー的な、ウーハーショーをまわり香港はWE
ARESS G&P 香港のフィールドなどをまわり、夜は毎日深夜の一時過ぎまでフィールド計画であーでもないこーでもないと打ち合わせ。
海外メーカーとの交渉や、仕入れに対するこちらのリクエストなどは九龍娘が翻訳してかなり話がすんなりと通りました。
なにせ、体力のない小企業ですから、いきなり大きな取引はできないわけでして。。。
彼女が中国語で大きな夢を語ってくれたおかげで、直接取引のルートが開拓されたわけです。
かなり濃密に稼働して迎えた最終日、香港は九龍にある中級ホテルで朝を迎え、トモヤと一緒に朝の散歩へ出かけた時のこと。
ホテルの近辺は夜はちょっと何が起こるか不安な感じの街並みですが、朝にもなれば開けた市街でビジネスの稼働が聞こえてきます。
近くのコンビニで王老吉(ワンラオジー:甘い味のウーロン茶?的飲料)を買い、煙草を吸いながら街中を二人で散歩。
団地に隣接したショッピングセンターのような雑貨売り場を通り、朝ごはんでにぎわう屋台風の飲食店を過ぎ、
15分ほども歩いた頃でしょうか、近い将来建て壊しの決まった旧市街に出ました。
白いテント地の布に赤のペンキで「取り壊し反対!ここは歴史ある街だ!」(もちろん中国語なのでよくわかりませんが、
わかる簡体字の雰囲気で、、、)とかって書かれた横断幕が張られ、コンパネを打ち付けられた古い家にもペンキでデカデカと反対運動の
文字が書かれてました。

細い道路には鉄パイプをワイヤーでくくってテント状にし、布をかけただけの床屋がお客さんの散発をしています。

足を踏み入れると竹の棒を壁につっ立てて天井を作った今にも崩れそうな市場があり、そこでは海賊版のCDや雑貨、干物、野菜などを売ってました。

崩れたレンガ塀に打ち付けられた鉄柵の向こうには取り壊された建物の基礎部分だけが荒涼と残され、

その隙間の人が一人通れるだけの通路を
奥に進むと霊廟のような岩屋に祭られた祭壇がありました。


狭い壁にも所々に中国語で書かれた落書きがあり、剥がれたポスターがあり、そこで生活する人々の往来がありました。

あぁ!これだっ! 新しく作るフィールドのコンセプトは中国だ! とその時に肌に感じて思いつきました。
アメリカ文化の日本ではカッコよく英語であれこれ書いたり、名称の頭文字をとる風潮が根底にあります。
これはサバゲーに限らず、飲食でもサービスでも 建築 設計、至る所で横文字を目にします(うちの母体の会社もLightStandですが、、、)
ふと思いついて軽く調べてみて、サバゲーフィールドで中国コンセプト、、、無いな! よしコレダ!って感じでコンセプトが決定。
中国ならどこが有名か、サバゲーのフィールドとしてふさわしいかを検討すると、混沌の魔都として今は取り壊された九龍城が浮かびあがって
きたのです。
九龍城塞については実は四人ともあまり知識がなくて建て込みが始まるころにようやくあれこれ調べて知ったような世代なのですが、
知れば知るほどなんかカッコいい。
フィールドの立体的構造にも無理やりこじつけられる感じがあるし。。。みたいな。
あえてフィールド名を九龍城としなかったのは、すでに川崎にあるウェアハウスの電脳九龍城が完成度高すぎたから。。。
そして九龍城を名乗るにはやはり規模が小さいことと、本当の九龍城のような通路の狭さではフィールドとしては使いずらいため、
設計のとおりの最低限の通路の広さなどを確保したため、本物を知ってる人が いや、これじゃ九龍城じゃないし、、、とか言われないため(-ω-)
あくまで、九龍城をモチーフにしたフィールドであろうと考えたわけであります。
それから一番建て込みで効率が良くなったことが一つ。
中国の建築物はけっこうざっくりしてるんです。
コンセプトを九龍にすることで、本来ちゃんとしなきゃいけない日本的な建築 例えば配線が隠ぺいされてないといけない とか壁の水平がきちんと取れてる、とか
そんなん、無視無視~! むしろ電線むき出しが味になるし、雑な感じがテイスト!なわけですよ。
ちょっと壊れたらなおせばいいじゃん!的な、ダルイ感じも僕はけっこう好きな方で、これによってフィールドの建て込みも
なんかだいぶ気楽になったんですよねー。
本当はまだまだ雰囲気を出すためにあれこれしたいことは山積みですが、それは追々 乞うご期待って感じで!!

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